かみ合わせについて解説

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あなたの歯のかみ合わせはいかがですか?

ある地方都市でおこなった高校生1155人に関する体の症状調査で、この15年間に腰痛を訴える高校生が8.5%も増加していることが分かりました。

通常、腰と呼んでいる部分は背骨(約30個の脊椎ブロックを積み重ねた柱状)の一部であり、5つの脊椎・椎間板・周囲の筋肉やじん帯で構成されております。腰痛の原因としては、

  1. 腰椎及び周辺組織の損害ーいわゆるぎっくり腰。
  2. 筋肉疲労ー筋肉が縮まった状態が続くと、血行不足となり疲労物質や発熱物質が溜まる。
  3. 老化現象ー椎間板といわれる水分を含むゼラチン状の軟骨の水分が抜けて、脊椎同士が直接ぶつかってしまう
  4. 他器官の病気による関連痛ー尿路結石・胆石や子宮筋腫などがあります。

現代の若い人たちは、とにかく姿勢があまりよくありません。立っている時に腰にかかる圧力が1とすると、 椅子に座っている時は1.4倍、さらに猫背で前かがみに座ると2倍になります。つまり猫背は、腰に負担を与える最も危険な姿勢です。現代の若者は昔に比べて背が伸びておりますが、それに伴った筋肉がついておりません。そのため筋力低下が起こり、姿勢が悪化してしまうのです。外で体を動かす時間は20年前の半分以下に減少しており、椅子に腰掛けている時間が長いことも腰痛の原因となっております。

ある地方としに住んでおりました中学生のA子さんは、重い腰痛に悩んでいました。肩こりや頭痛・めまいといった症状も起こり、歩けない状況にまで陥ってしまい入院しました。その時、一緒に診察に立ち会った小児科の医師は、 彼女のかみ合わせの異常に気がついたそうです。A子さんには右側だけでかむ片がみの癖があり、右側の筋肉が常に緊張して口の開閉がぎこちなくなる、いわゆるかみ合わせの異常が見られたそうです。口の開閉に働くそしゃく筋の左右差の狂いが長年続くと、体は「く」の字型に歪んでしまい、 歩けなくなってしまうこともあるのです。歯の矯正によってかみ合わせの異常は消え、同時に肩こりや頭痛の症状も解消していったそうです。

かみ合わせの異常は、 食生活の変化に原因があります。歯は元々造骨細胞の働きによって、上下に押し出されるように生えてくるのです(歯の萌出)。萌出の働きはかむことによって造骨細胞が刺激を受け促進されるのです。 最近は柔らかい食物が多くなり、食事時に物をかむ回数が激減しています。そのため、造骨細胞が働かず、歯が十分に押し出されないので、かみあわせの位置が低くなってしまうのです。また本来あごの骨はU字型です。しかし、かむ回数の減少による未発達によるV字型のあご骨になると、歯が生えるスペースが狭くなり、歯と歯がぶつかって生える「らくいん歯」となり、あご骨がずれた位置で固定されてしまいかみ合わせ異常が起こるのです。かみ合わせの異常は、自分で診断することが難しいので、お住まいのお近くの強制歯科などの専門医の診断を受け、早期の正しい治療と対処が必要です。

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