あなたの骨盤は正常ですか?
最近の若者に、腰痛を訴える人が増えております。腰の周りの筋力低下による姿勢の悪化と、食生活の変化による歯の噛み合わせの異常が原因でありますことは、ほかの項目でもお話ししていますが・・・。更に骨盤の変化によって生殖機能にも影響が及んでいることが判明してきました。
通常、骨盤は正面から見ると逆三角形に見えますが、最近の若者の骨盤は四角形になって着ています。
骨盤は背骨と接している「仙骨」とそれを取り囲むように位置する「腸骨」「恥骨」「座骨」からなっております。しかし、若者の骨盤は座骨が左右に平らに広がり、 四角に近い形をしていることが多いのであります。骨盤周辺の筋力低下と第二次性徴期のアヒル座りが影響しているのであります。子供の頃は骨盤を構成する3つの骨は完全にはつながっておりません。第二次性徴期になりますと、3つの骨は密着してひとつの「寛骨」となります。 骨盤は筋肉・じん帯を鍛えておきますと、逆三角形に形成されていきます。しかし、寛骨が形成されないうちにアヒル座りを習慣としてしまうと、寛骨の接合部分が大たい骨により外側に引かれます。そのため、寛骨が広がったまま固定されて、骨盤が四角形となってしまうのです。骨盤が四角化すると腸骨と仙骨をつないでいる仙腸関節が広げられ、上半身の重みで仙骨が下がり、骨盤周辺の筋肉・じん帯に負担が掛かり腰痛が発生してきます。また、上半身が前傾になり、首や肩・背中の筋肉が緊張して全身に痛みが発生いたします。更に、仙骨が下がると内臓も下垂して、生殖器を圧迫し、生殖器の機能異常が起こってしまうのであります。
男性ホルモンには、テストステロン・ステロイドホルモン・ジヒドテストステロン、女性ホルモンには、エストロゲン・アンドロゲン・プロゲステロンなどがあります。生殖器の圧迫によって、性ホルモンのバランスは崩れてしまいます。このことにより、男女のユニセックス化(身体的な特徴例:女性の体毛が濃くなる)や、生殖機能異常(男性:精子数の減少や精子の運動低下女性;不妊症)が起こりはじめます。
四角化した骨盤を正常に戻すには、仙腸関節を正しい可動域に直すことであります。それには、ゴムバンド治療法があります。骨盤の上にゴムバンドを巻き、膝を曲げずに腰を大きく回します。またスクワットを行い、腰の筋肉やじん帯を鍛えることも有効であります。
現代の若者は、体に伴った筋肉をバランス良くつけ、良く噛むことを心がけないと、腰痛だけでなく様々な体の異常を起こす危険性をはらんでいると言えます。