青い色に関わりを持つものは肝(かん)について解説

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青い色に関わりを持つものは肝(かん)です

肝は五行の木に属します。

肝は胆汁の排泄と関係する点で、わずかに西洋医学の肝臓と共通点を持ちますが、その主な働きは疏泄(そせつ)機能と呼ばれるものにあり、西洋医学の考え方と大きく異なっています。
疏泄機能とは、簡単にいえば、体の中の気の動きが、順調でのびやかであるように調節する働きと考えればよいでしょう。
すべてのものがスムーズに動いている状態の基礎になるのが肝の疏泄機能なのです。
肝の疏泄作用には、情緒の調節をする働きも含まれ、抑鬱感、いらいら、怒りっぽいなど、感情の異常と関係します。
ストレスの多い現代社会の中では、障害を受けやすい臓器といえるでしょう。
西洋医学的に原因のつかめない、不定愁訴の多い病気、心身症や自律神経失調症と診断されるものの中にも、肝と関係している状態は多く見受けられます。

肝は血(けつ)の体内での配分を調節する働きもしています。活動時や睡眠時などに応じて必要な場所に必要なだけの血液を送り出し、不要な分は肝に貯えておくと考えています。
これを蔵血(ぞうけつ)機能といいます。
西洋医学でいうと、血管の平滑筋の調節を行って血流量を調整する、自律神経系の働きに相当します。
また、実際にも肝臓内の血流量は他の臓器に比べて多く、慢性肝炎や、肝硬変などで肝内血流が阻害されると食道静脈瘤ができるなど、東洋医学的な考え方に一致する現象が見られることも事実です。
東洋医学では、肝臓という臓器そのものに注目しているのではなく、感情の調節も含め、自律神経などを通して、体全体の機能が順調におこなわれるように調節する働きを肝としてとらえているのです。

肝は治療上とても大切な、あるいは治療する側からすればとても厄介な臓器といえます。
脾が肉体面から重要な健康法の鍵だとすると、肝は精神面でも重要な鍵といえるでしょう。

肝は、手足の順調な運動と関係していると考えています。
脾も筋肉と関係していますが、脾は、筋肉の栄養面に重点がおかれ、その太さと関係すると考えればいいでしょう。
肝の筋肉と手足とのかかわりは、その運動面にあるといえます。
だから、ひきつりや痙攣、ふるえや麻痺などの運動障害は、主に肝と関係していると考えるのです。
同様に、脳内出血や脳梗塞も肝の病気としてとらえています。
肝の血流量の調節機能の異常と関連させることもできます。
五行でいうと肝・木は風(ふう)と同じ属性で、突然起きる風としての性質で肝と脳卒中とを関連させることもできます。
いずれにしても症状として、運動障害が起き、肝と関連する機能の障害と考えられる訳です。

肝の血に関するは、女性の生理機能とも関連して、月経過多、月経過少、無月経、閉経などの生理機能異常の原因の1つにあげられます。
また、肝の状態は爪に反映すると考えられていて、爪のつやや、爪がもろくなったり変形したりするなど、爪の状態は肝の状態と関係が深いとされています。
肝はまた、間接的に髪の状態にも影響を与えます。
肝の外界への出口は「目」と考えられていて、 視力や目の充血などは「肝」との関係が深いとされています。
ただし、肝以外にも、視力は腎と、結膜の充血などは心との関係も深いとされています。

肝は青・酸・怒と関係し、怒が肝を障害いやすいことは知っておくべきでしょう。
短気は損気いつものんびりと明るい気持ちでいるよう心がけたいものです。

肝の異常と関係する症状の特徴は、張った感じにあります。
のびやかに動いていたものが乱れてきますから、渋滞が起きると考えればいいでしょう。
わき腹が張ったり、胃や下腹部が張って痛むなどの症状がみられます。
生理に関係して胸が張って痛むとか、生理痛でも張ったような痛みは肝に関係します。
肝の異常は、他の臓器に移りやすく、胃に移ると吐き気や嘔吐、肺に移ると咳や喘息、 脾に影響を与えると下痢や腹鳴、腹満を起こします。
過敏性腸炎などと関係あります。
心に及ぶと、動悸や不安感、不眠などを起こします。
さらに上の方にその影響が及ぶと、顔面の紅潮、異常に口が渇く、張るような頭痛やめまい、耳鳴り、ふらつきなどを作り、重症になると、意識障害や脳卒中の状態を起こします。
現代社会の観点から重要な肝の症状は、いらいらする、 怒りやすい、抑鬱気分、倦怠感などの情緒の変調でしょう。
感情の変化やストレスによってひどくなる症状や病気の多くは肝の異常に属しているのです。
肝は精神とひじょうに関わりの深い大切な臓器なのです。

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